ご主人の思い出詰まった旧家で使われていた床の間の欅板をテーブルに甦らせたい。
熊本のT様よりご用命頂きました。

上写真は、裏側の細工です。当時の大工さんの技が見て取れます。
板のアテ(ひねり)を抑えるために、板の厚みを手前と奥とで倍以上削り込み、アリ桟を切り、框と密着させるために、4か所鍵型で、叩いて行くほどに締まるように作られていました。
逆向きに叩くだけで弛み、框は外れるようになっています。左右逆方向に打ち込むようにして、決して外れないようにしてありました。
流石です。
久し振りに先人の技を見ることが出来て、嬉しくなりました。

先人に負けないようにしっかりとアリ桟を入れ直し、テーブルとして傾きが無い様厚みを揃えて作りました。

美しい欅の杢が甦りました。
床板なので幅が660mmに縁を回して750mm幅にしました。
足を別に欅で作り、椅子にも座りにも対応できるものとしました。
T様にとても喜んで頂き、安堵いたしました。
店主 敬白
2020-05-18 11:19:36
店長日記
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